「書式を使用して難しい数独をどのように解くのか? 第1回概説」に記載した3つの解法とプラスαについて、複数回に分けて具体的に説明をしています。
今回は第7回目で「解法その4の2回目」になります。
今回の説明で使用する数独問題について
今回もここ数回と同じく下記サイトの2015年11月の問題集を使用させていただいています。
今回は「数独問題集(達人級)」にある2015/11/09上段の問題になります。
なお、これまで使用させていただいた問題は下記のようになります。
- 「数独問題集(達人級)」2015/11/10の下段—第3回
- 「数独問題集(超上級)」2015/11/09上段—第4・5回
- 「数独問題集(超上級)」2015/11/19下段—第6回
- 「数独問題集(達人級)」2015/11/09上段—今回
今回のレベルは達人級で難易度は前回よりも上になりますが、同じようなやり方で解くことができる素晴らしい問題です。
これまでと同様に途中から使用させていただいておりますが、コピーライトは問題を作られている数独無料問題集様がお持ちのものになりますので初期の盤面につきましては、上記サイトにてご確認いただけますようお願い申し上げます。
「解法その4」の具体的な動きの説明—2回目
「解法その4」の基本的な使い方にしきましては前回ご説明いたしましたので、今回はすぐに実際の問題に入ります。
左図は「解法その1」を使って「設定されている文字数」が51になるまで解き進んだ状態になります。
前回の問題でも同じ文字数の「51」まで解き進んだ状態でしたが、数が一致しているのは偶然になります。
状況としては、「解法その1」ではこれ以上の情報を得ることができません。
「解法その2」を使う
前回同様、「解法その2」で数字の「1」から確認します。
ただし、この問題の場合は、数字の「1」と「2」は「解法その2」では新しい情報を得ることはできませんでしたので、省略をしています。
この後も同じように情報が得られない場合は画面を省略いたしますので、ご了承ください。
2行目のメモ欄で、背景色薄ベージュ色の2か所に数字の「3」がセットできることが解ります。
同様に、9列目のメモ欄で、背景色薄ベージュ色の1か所に数字の「5」が入ります。
続きまして、横方向4行目と縦方向9列目のメモ欄で背景色薄ベージュ色の2か所に数字の「6」が入ります。
「解法その2」で得られる情報は以上になります。
左図メモ欄で、紫色太字の数字が「解法その2」で見つけられた情報になります。
「解法その3」を使う
「解法その3」では左図メモ欄の青色太字の10箇所を見つける事ができます。
なお「解法その3」のバリエーションとして、同じ行、同じ列、同じブロックで、同一の数字のペア―がマス目のメモ欄にセットされている時は、そのマス目の数字はメモ欄の数字のいずれかに特定されます。
このことを加味して、1行目の6列のマス目に入る数字を確認する時には、設定されている数字に加えて左図黄枠の「3」と「9」を加えることができます。
それにより、背景色薄ベージュ色のメモ欄に「5」と「7」が入ることが解ります。
「解法その4」を使う
「解法その1~3」が終わったので、「解法その4」に移ります。
左図は数字の「3」の場合です。
数字の「1」と「2」は既に「解法その1~3」で埋まっているため省略していますので、ご了承ください。
横方向、縦方向で数字の「3」が2つになるように配置するためには、背景色薄ベージュ色の3行6列のマス目のメモ欄に数字の「3」が入れば良い事が解ります。
同様に、数字の「5」については矢印ループが2つになりますが、背景色薄ベージュ色の3か所に数字の「5」が入れば良い事が解ります。
数字の「6」は左図の背景色薄ベージュ色の3か所になります。
なおメモ欄にセットされる数字は2つの場合が多いのですが、今回の1行4列のように3つの数字が入ることもあります。
数字の「7」ですが、得られている情報が少ないので左図のように4ヶ所をつなげる必要があります。
7行5列の背景色薄ベージュ色の箇所は7が入る事が解りますが、それ以外については、考えられるパターンが2通り存在します。
左図では背景色薄灰色を選択する場合と、濃灰色を選択する場合です。
下記に2通りのパターンを矢印でつなげています。
このような場合は、一旦このままにして残りの数字を調べて行き、すべての数字を終えてから全体的な数字の収まり具合を見て判断することになります。
なおどうしても判断が付かない場合には、無理やり埋める必要はなく、空白のままでも影響はほぼないという認識です。
次の数字に進みます。
数字の「8」も2つの矢印ループとなりますが、この場合は、パターンとしては1つしか存在せず、左図の4ヶ所の背景色薄ベージュ色のところをつなげれば良いことが解ります。
数字の「7」を除き、最後の「9」については、左図の3か所の背景色薄ベージュ色のところをつなげれば良い事が解ります。
これですべての数字を見たことになるのですが、左図で注目していただきたいのは、3行6列のメモ欄にある背景色濃灰色です。
これは、数字の「7」の2通りのパターンの内のひとつであり、もう一つのパターンの背景色薄灰色は見当たりません。
ということは、数字の「7」で濃灰色のパターンを選択した場合は、3行6列のメモ欄の数字が3つ入ることになるのに対して、薄灰色のパターンを選択すればそうならないはずです。
左図で黄枠が濃背景色のバターン、赤枠が薄背景色のパターンとなり、赤枠を選択した方が、全体の収まりが良い事が解ります。
従いまして数字の「7」は赤枠で決定することにします。
そうなると、左図黄枠のメモ欄が、同じ数字の組み合わせが、同じ行かつブロックに存在するために、赤枠の「5」は7行4列に移動させることになります。
その場合、「5」のバランスを保つために1行4列の赤枠の「5」を右隣の1行5列に移動することになります。
そうなると、7行4列のメモ欄が「5」「5」となり、このマス目は数字の「5」で確定することになります。
これで今回の問題における「解法その4」が終わることになるのですが、若干解法が強引な印象になってしまったことと存じます。
この点につきましては、次回ご説明いたします。
二択分岐の数字を求める
メモ欄の数字のペアの数を数えると、左図のようになります。
今回は「7」「8」を選択し、最後に「7」をセットして解き進めて見ます。
なお、このあたりの決め方につきましては、記事が長くなっていますので、再度次回に延伸いたします。
まとめ
本シリーズをご覧になられた方は、お気づきかもしれませんが、「7」を選択した場合は最後まで問題を解くことはできません。
左図黄枠に「1」が入るのですが、そうすると9列の残り1つのマス目には「5」が入ることになり、となると右下のブロックで「5」が入るマス目が無くなってしまい、解くことができない事が解ります。
お手数ではありますが、「8」の場合にどうなるか?につきましては、皆様でご確認をいただければ幸いです。
詳しくは次回ご説明いたしますが、メモ欄に候補の数字が2つずつ入っている状態ですが、数独の答えとしては2つの数字が共に正解になることはありえません。
つまり、どちらかは正しく、どちらかは間違え(以下「フェイク」と表現します)になります。
「解法その1~4」までを使って埋めた数字なのですが、「解法その1」「解法その2」「解法その4」により決めた数字の組み合わせの中には、2つの数字の候補が両方とも正解にならない、両方「フェイク」のメモ欄が経験上できてしまいます。
この両方「フェイク」のメモ欄を作らないようするためには、メモ欄に入れる候補の数字の数を増やす必要がありますが、そうなると解法そのものを考え直す必要があるため、近々は採用することができません。
(将来的には考え方を見直すことになるかもしれませんが…)
従いまして、今回お示ししている解法を使用して二択分岐を選択する場合は、両方「フェイク」のメモ欄を選択しないようにする必要があります。
この点につきましては、次回ご説明を致します。
以上、最後までご一読いただきありがとうございました。
2019/8/28追記
現在「二択分岐はなるべく使わない形で解けないか?」「その場合にはどのような書式が良いか?」という形で見直しを進めています。
二択分岐を使用しない意図としましては、やはり解けないバターンの場合の手戻り感と、行き詰った時の「やるせなさ」を回避したいという思いからです。
そのため現在の「解法その4」につきましては扱い方を変更いたします。
詳細につきましては整い次第、記事でご紹介する予定です。
ご迷惑をお掛けしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。