「書式を使用して難しい数独をどのように解くのか? 第1回概説」に記載した3つの解法とプラスαについて、複数回に分けて具体的に説明をしています。
今回は第2回目で「解法その1」になります。
今回の説明で使用する数独と動画について
今回使用するのは2010/8/22日Gigazineに掲載された「数学のエキスパートが3ヶ月かけて作成した「世界一難しい数独」」で途中まで仮置きで解答を進めたものを使用しています。
解答にたどり着くまでの二択分岐のルートで仮置きした場所と数字については、第1回で記載いたしましたのでそちらをご参照いただければ幸いです。
なお二択分岐の考え方につきましては、別の回でご説明致します。
今回は、最後の二択分岐である5行3列のマス目に「9」を置くところからの解法をYoutube動画でお示しして参ります。
※動画はサイト負荷軽減のため、Youtubeのサイトに掲載しています。
「解法その1」の具体的な動きの説明
数独の解法としては、一般的に知られているやり方ですので、ご存知の方は読み飛ばしていただければ幸いです。
まず確認するのは下記の2つになります。
- ターゲット(特定したい数字)を行(横方向)と列(縦方向)の2方向で探します。
- ターゲットを含まないブロックで狙い目(ターゲットをセットできるマス目)を見つけます。
言葉だけでイメージするのは難しい事と存じます。
1.の「2方向で探す」というのは、左図の矢印の上下左右の動きになります。
※なお今回はマス目に入った数字でご説明していますが、メモ欄に入った数字の並びからも探すことができます。
そのやり方は動画の中でご紹介していますので、ご確認いただければ幸いです。
2.の「ターゲットを含まないブロック」というのは青と黄色で囲われているブロックを見つけることになります。
その上でやるべきことは下記の2点です。
- 狙い目が1つしかなければ、その狙い目にターゲットをセットします。
- 狙い目が2つの場合はメモ欄にターゲットをセットします。
- 狙い目が3つ以上の場合は、何もしません。
上図で表すと、
1.は存在しません。
2.は青枠のブロック
3.は黄枠のブロック
になります。
以上を踏まえた上で、下記の動画をご覧いただければ幸いです。
再生時間は34秒になります。
マス目に配置されている数字の位置により、「狙い目が2つ」になる場合というのは、いろいろなパターンが存在することになりますが、まずは「狙い目が2つ」つまり「確率50%」のマス目のメモ欄に数字を入れて行くことで、新たに狙い目が絞りこめれて行き、狙い目が1つになるパターンを動画でお示ししました。
解法その1のバリエーション
つぎに説明するのは、先ほどの動画の続きになります。
数独の解き方は解答は一つになるように作られている認識ですが、その解答に至るまでのルートは様々あります。
「なぜルートが一つではないのか?」なのですが、それは解き進めて行く中で、一旦すべての数字の状況を確認するような場面はところどころであることと存じます。
その際に、次の一手と言いますか、次に埋まる数字が複数箇所存在することがあります。
そうなると、その時に「どの数字を選ぶのか?」によって解答にたどり着くルートが異なることになります。
実は先ほどの9の動画の最後の時点で「2」と「4」がすぐに埋まる箇所が存在するのですが、今回は「4」を選択して説明の動画を作成しています。
この理由としては、そうしないとご説明する数字の配置が出現しないためです。
ただ、この数字の配置は割と良く見かけるものですので、ある意味オーソドックスな解法ではありますが、見逃しがちなところですのでご紹介いたしました。
なお既にご存知である場合は、読み飛ばしていただければ幸いです。
先ほどとは異なる「2方向での」数字の探し方
マス目に入った数字だけではなく、メモ欄に入った数字の並びからでも「2方向での」数字を探すことができます。
この事は、前の見出しの中でも書きましたが、つぎにお示しするパターンは割と良く使われるものなので取りこぼしが無いようにしたいところです。
左図で×のマス目には何かしらの数字が入っているものと見なしてください。
マス目に入っている数字「2」は全体で3か所ですが、数字の配置から、更に3ヶ所のメモ欄に「2」が入っています。
ここで注意していただきたいのは青枠のブロックです。
青枠のブロックの上下のブロックの5列と6列のメモ欄に「2」が入っています。
ということは、青枠の5列と6列には「2」が入らず、入るとしたら4列の背景色薄オレンジ色のメモ欄の2か所になります。
更に、黄枠のブロックを見ていただきたいのですが、先ほどは縦方向にメモ欄を見ましたが、今度は横方向に見ていただくと、黄枠の中で「2」が入る可能性があるのは4行目と5行目の背景色薄オレンジ色の4ヶ所になります。
この場合「『狙い目が3つ以上の場合は、何もしません』と書いているに何で4ヶ所を気にしているのですか?』と不思議に思われるかもしれません。
確かに「狙い目が3つ以上の場合」はメモ欄には記入しません。
ただし、数字の配置により今回であれば青枠と黄枠の6行目には「2」が入らないということがポイントになりますので、ロケーションの把握だけは気にしていただければ幸いです。
そうすると以上のことから、赤枠を見た時に、1列目の4行目と5行目には「2」は入らないので、赤枠の背景色上オレンジ色のマス目には「2」が入ることになります。
下記の動画は、先ほどの動画の続きで、まず数字「4」をチェックした後で数字「7」をチェックし、その後で数字「2」を埋めています。
再生時間は1分42秒になります。
まとめ
解法その1の基本的にパターンについて、ご説明をしましたが、バリエーションとしては他にもいろいろな配置バターンがある認識です。
すべてのバリエーションを覚えるという手法もあることと存じますが、縦方向、横方向の3つのブロックのなかで、2つのブロックでの位置が特定された場合は、残りの1ブロックでも配置が特定される可能性があり、「何かヒントが隠されていないか?」確認する姿勢で臨んでいただければ何かしらの手かがりが見つけられる事と存じます。
次回は解法その2についてご説明いたします。
以上最後までご一読いただきありがとうございました。