浜口美和が過去に開催した個展・グループ展(画廊企画展を含む)についてご紹介致します。
浜口美和の個展・グループ展等の足跡をご覧いただければ幸いです。
※紹介状に記載されている所属団体は紹介状を作成した年の時点でのものになっています。
※なお恐れ入りますが本ページに掲載している画像データの転用・転載はお控えいただきますようお願い申し上げます。
個展の目的と開催回数
画家にとって「個展を開く目的」とは端的に言うと「絵を買っていただくこと」にあると認識していますが、浜口美和の場合はただ単にそれだけではなく、美術公募展とは違った視点から絵の評価をして貰えることにあったと思います。
※公募展におけるごたごたは「所属団体展覧会アーカイブ」をご参照いただければ幸いです。
なお個展を開いた時に「絵が売れたか?」ですが、詳しくは把握できていないのですがある程度は売れていたようです。
例えば銀座で一週間貸画廊を借りる場合、それだけでも30~40万円はしたはずで、後述しますが銀座での開催にこだわっていた節があり、もしも赤字続きであれば違った場所を考えたはずです。ただ画材やその他諸々の費用を考えると大きな収入にはなっていなかったようです。
浜口美和は絵を描くこと以外にはこれと言った趣味は無く、健康志向で食も細く、旅行も好きではなく、一度買ったものは捨てないタイプであったために、特にお金に執着してはいませんでした。ただ唯一消費していたのは個展に向けて洋服と装飾品は数多く購入していました。ただしブランド品や装飾品でも高価なものはほぼ無く、どちらかというと安い物を身に着けていても、それが高く見られる事に喜びを感じていたところがあります。
つまりは個展で自分の作品及び自分が多くの人に見てもらえる事が生きる喜びになっていたものと推察致します。
なお個展の開催数ですが、平均して2年に1回程度のペースで開催していた認識で、約50年の画家としてキャリアを考えるとおおよそ20数回の開催になるはずです。
※現時点ではすべての詳細は把握できておりませんが調べが済み次第加筆して参ります。
浜口美和の50年近い画家としてのキャリアの中で20数回の個展という開催数が多いか?少ないか?というと、どちらかというと少ない方ではないでしょうか?
その理由としてはそもそも浜口美和は主婦であり、画家として家計を支えるという必要性が低かったためです。
この点につきましては「浜口美和画歴のご紹介」の中でご説明する予定です。
個展開催場所へのこだわり
浜口美和の初回の個展は青山でしたが、その後は原則「個展は銀座」と考えていたようです。
「なぜ銀座なのか?」なのですが、昭和の時代の考え方だとは思いますがネームバリューとしては日本の中では最上位になるのではないでしょうか?。それと合わせて浜口美和自身度々銀座で画廊巡りをしていましたので、銀座でやる事の価値は解っていたと推察されます。
まだインターネットが無かった時代でするのでハガキで案内状を出すとしても、それだけでつまり自力で周知するだけで個展に集客できるわけでない事は解っていたはずです。
そうなりますと銀座には昔から多くの画廊が存在し、画廊回りが目的で銀座を訪れる人も多くいたと推察致します。そのようなロケーションであれば、ぶらりと立ち寄ってくれる人もいたりして、それによって露出が増えると考えていたのだと思います。
なおキャリアの後半になると美術系新聞とか美術系雑誌でも取り上げられたり、また自ら掲載料を支払って紙面に載せて貰ったりして周知をするようにしていました。
この件につきましては「浜口美和掲載誌アーカイブ」でご紹介する予定です。
その後1996年以降は百貨店美術画廊での個展開催をしています。どのようなきっかけで百貨店美術画廊の枠を得られたのか?は解りませんが天満屋でのグループ企画展をかわきりにして東京以外の場所にも展開して大阪、神戸、倉敷、千葉、静岡などで個展やグループ展を開催をしています。
百貨店美術画廊は集客性が高く、催事情報として館内放送でPRをしてくれたり案内状を作ってくれたりするので、60歳を過ぎて体力的に仕事がきつくなってくる年齢になるので、色々とやっていただける百貨店美術画廊は重宝していたのだと思います。
ただそれ以外では画廊・画商企画なども含めて銀座から離れたところは選択していなかったようです。
なお1999年以降海外での個展・グループ展を開催しています。
しかしながら本人が現地に行ってプロジュースしたわけではなく、基本的に画商または画廊に任せた形で開催していました。
そもそも浜口美和は旅行が好きではなく、特に飛行機に乗る事は嫌いでしたし外国語も堪能であったわけではありませんでした。
従いまして、どのような状況であったかは人伝で聞いたりするしか手段がなく、海外個展でどれだけの売上があったのかも現時点では解っていません。今後状況が解りましたら内容を更新して参ります。
個展開催の案内状
これまで開催された個展・グループ展などの案内状で判明したものの一覧になります。
案内文の内容は百貨店美術画廊の場合は百貨店側が主体となるのですが、文面としては画家とのすり合わせがあるものと推察されます。その思うのは内容的にほぼほぼ同じになっているからです。
個展の出品点数や開催意図などがお伝えできれば幸いです。
1969年 | 個展 青山画廊 |
1974年 | 個展 銀座 越後屋美術サロン |
1978年 | 個展 銀座 フジ画廊 (現在の「galleryフジ美術」の前身にあたるか?は調査中です) |
1979年-2人展 銀座美術館
自然美に魅せられる私は人工美より、自然美を愛します。
そして好きな色の青に宇宙的な広がりと、神秘を感じ幻想的思いと宇宙への畏怖への思いが重なります。
浜口美和
1984年-個展 朝日アートギャラリー
久し振りに個展をいたします。
私は大自然の神羅万象(特に光)に心惹かれ、宇宙の神秘に畏敬の思いを感じております。
御多忙の折でごさいますが、御高覧後批評賜りたく御案内申し上げます。
1992年-個展 ギャラリー玉屋
今回も大自然の神羅万象、宇宙の神秘に心惹かれ、信施と人間との関わり合い、自然との会話をテーマに100号からサムホールまで、25点程展示致します。
ご多忙中恐縮に存じますが、ご高覧、ご批評賜ります様ご案内申し上げます。
1994年-個展 ギャラリー玉屋
今回も人物・植物・動物・光・風など……自然と人間との関わり合い、自然との会話をテーマに個展を致します。
ご多忙中恐縮に存じますが、ご高覧もご批評賜ります様ご案内申し上げます。
1996年-グループ展 朝日アートギャラリー
1997年-個展 銀座三越
この度、銀座三越では浜口美和油絵展を開催致します。
先生は武蔵野美術短大を卒業、二紀会同人・朱葉会会員としてご活躍中でございます。
さわやかな風を感じさせる色彩と幻想的な構成で描かれた作品は、心やすまるひとときを与えてくれる事でしょう。
本店では120号から小品まで新作30余点を展観いたします。
何卒この機会にご来場ご高覧賜りますようご案内申し上げます。
個展 天満屋倉敷店
このたび天満屋倉敷店では、二紀会同人・朱葉会会員としてご活躍中の浜口美和先生の個展を開催いたします。
さわやかな風を感じさせる色彩と幻想的な構成で描かれた作品約25点を展観いたします。
ぜひこの破壊に、ご高覧賜りますようご案内申し上げます。
1998年-個展 大阪三越
このたび大阪三越では、二紀会同人・所有会会員として活躍される浜口美和先生の新作油絵展を開催いたします。
ご自身で丹精された花々や、アトリエにもおとずれる小鳥や蝶などをモチーフに、さわやかな風を感じさせる色彩と幻想的な構成で描かれた作品約30点を展観いたします。
せびこの機会に「自然との会話」をお楽しみくださいますようご案内申し上げます。
浜口美和の名前や作品は明記されていませんが案内状になります。
1999年-個展 渋谷東急本店
この度、二紀会同人・朱葉会会員として活躍されている浜口美和先生の油絵展を開催いたします。
ご自身で丹精された花々やアトリエにもあとずれる小鳥や蝶などをモチーフに、さわやかな風を感じさせる色彩と幻想的な構成で描かれた作品20余点を展観いたします。
是非この機会に「自然との会話」をお楽しみくださいますようご案内申し上げます。
この度、二紀会同人・朱葉会会員として活躍する浜口美和先生の油絵展を開催いたします。
自ら育て上げた花々やアトリエに訪れる小鳥や蝶などをモチーフに、さわやかな風を感じさせる色彩と幻想的な構成で描かれた作品20余点を展覧いたします。是非、この機会にご高覧くださいますように御案内申し上げます。
2001年-個展 上野松坂屋
このたび上野松坂屋では、浜口美和油絵展を開催致します。
先生は武蔵野美術短大を卒業、二紀会同人・朱葉会会員としてご活躍されています。
さわやかな風を感じさせる色彩と、幻想的な構成で描かれた130号から小品まで新作約25点を展観いたします。ぜひご来場ご高覧賜りますようご案内申し上げます。
2002年-個展 ニューヨーク CAST IRON GALLERY
2003年-個展 銀座東和ギャラリー
新作を中心に約35点出品致します。
是非、ご高覧ご批評を賜りますようご案内申し上げます。
2004年-グループ展 Gallery一枚の繪
2005年 | グループ展「ガラス絵展」 静岡 遠鉄百貨店 |
グループ展「音楽しらべの情景展」 Gallery一枚の繪 | |
グループ展「ギャラリー彩オープニング展」 ロサンゼルス |
2006年-個展 銀座東和ギャラリー
新作を中心に約35点出品致します。
是非、ご高覧ご批評を賜りますようご案内申し上げます。
2007年-個展 ART BOX GALLERY
「私は身近な自然の移ろい、四季を楽しみ、地球と言う生命あふれる星に生まれた幸せを感じております」と語る浜口美和。自然の象徴ともいえる四季折々の花々を、やわらかに、鮮やかに描いた油彩・版画・ガラス絵など、多彩な作品20点前後を展示いたします。ぜひご来廊ください。
2012年 | 海外個展(上海2回、ニューヨーク1回) |
個展に向けた小品の一例
恐らく1999年前後に描かれた作品になると思いますが、写真に残された小作品がありますのでご紹介いたします。
なお画像の大きさは実際のキャンパスサイズに応じて変更しています。
※下記の写真はクリックしても拡大表示されませんので、悪しからずご了承ください。
自然との会話(響き合う光と風) F20 | チューリップと野花 SM | |
窓辺の花々(花の香り) F6 | ||
春の香 (チューリップと青い花)F4 | 窓辺の花々(六月のバラなど) F6 | |
窓辺の花々 (黄色のポピーなど) F4 | ||
自然との会話(森からの風) F12 | 自然との会話(蝶の舞う日) F8 | |
休日(風を聞く) F6 | ||
自然との会話 (蒼い風) F6 | (左)赤い服の女 SM (右)そよ風を聞く SM |
最後に
現状まだ資料が特定できていないものもございますが、調査が済み次第内容を書き改める予定です。
なおの2012年の海外個展は開催した事を記したメモは残されているのですが、年齢的には80歳を超えており、画廊もしくは画商が主体での開催になっていると思われます。
以上最後までご一読いただき誠にありがとうございました。