TopoJSON For PowerBIに関する記事をシリーズでお届けいたします。今回は第4回でMIcrosoftの「カスタムマップの使い方」になります。
今回は具体的な操作の仕方のご説明になります。
属性情報のExcelファイルを開く
前回第3回の、「ArcGIS Maps for Power BIビジュアライゼーション コントロールの使い方」の見出し内で「属性ファイルを開く」やり方をご説明致しましたので、Excelの属性情報ファイルを開く画面付きの操作方法は割愛いたしたく存じます。
お手数ですが、第3回「ArcGIS Maps for Power BIの機能紹介」をご参照いただければ幸いです。
手順としては下記になります。
- ホームタブから「データを取得▼」のアイコンをクリック
- この時アイコンではなく「データを取得▼」の文字の上をクリックすると「よく使われる」サブメニューが開くので注意が必要です。
- 「データを取得」画面でExcelをクリックして接続ボタンを押す
- 「ナビゲーター」画面で開いたExcelブックの中のシートをチェックして読み込みボタンを押す
- 当社の属性ファイルではシート名は「Data」になります。
以上の操作が終わるとDesktopの画面に戻り、開いた属性情報の項目がフィールド欄に表示されます。
開いた属性情報のKEY項目を整数からテキストに変更する
属性情報が読み込まれた際に中身が数値だけの項目であった場合、たとえExcelの表示形式が文字列であったとしても、Power BIには整数として項目が判断されて読み込まれてしまいます。
またPower BIのカスタムマップのフィールドに指定する場所の項目はテキストでないと図形情報のマッチングキーとなるデータと形式が一致しないため、項目を整数からテキストに変更する必要があります。
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①ホームタブの「クエリを編集▼」のアイコン部分をクリックします。
この時に「クエリを編集▼」の文字の部分をクリックするとサブメニューが表示されますので注意が必要です。
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②「Power Queryエディター」の画面が開きますので、属性情報のKEY項目を選択して(赤下矢印)ホームタブの「データ型:××(左図では整数)」をクリックします。
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③サブメニューが開きますので「テキスト」のアイコンを選択します。
この操作は、マウスをKEY項目に合わせてマウスの右ボタンによりショートカットメニューを開き、「型の変更」をクリックするやり方でも同じサブメニューが表示されます。
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④クリックすると左図の「列タイプの変更」確認ウィンドが表示されますので「現在のものを置換」ボタンを押します。
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⑤KEY項目が左詰め表示に変わり、先ほどのホームタブの「データ型:××」が「テキスト」になります。
上記を確認後、ホームタブの「閉じて適用▼」のアイコン部分をクリックします。
なお閉じて適用▼」の文字部分をクリックするとサブメニューが表示されますので再度「閉じて適用」をクリックしても同じ結果になります。
以上で属性情報の準備は完了になります。
なおデータ型をテキストに変更すると整数で読み込まれていたデータは再度テキスト型として読み込みし直されます。
これによりKEY項目が「0」始まりだったために「0」が付かづに読み込まれていたとしても、正しく「0」が付いた形で再度読み込まれますので、ご安心ください。
「マップのシェイプ」をレポートに追加する
「マップのシェイプ」のアイコンの出し方は第2回の時にご説明をしています。
お手数ですが、第2回「Power BI Desktopのインストールとカスタムマップ設定」をご参照いただければ幸いです。
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①視覚化のアイコンの中から「マップのシェイプ」をクリックします。
するとレポート上に赤枠の初期状態の「マップのシェイプ」が表示されます。
「マップのシェイプ」のフィールドとデータフィールドを結びつける
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②視覚化のアイコンの「フィールド」「書式」「分析」のタブフォームが表示されていますが、デフォルトは「フィールド」になっています。
フィールドタブに表示される、「場所」「色の彩度」「ヒント」の『ここにデータフィールドを追加してください』の枠に、データフィールドの「KEY」「JINKO」「MOJI」の項目をひとつづつドラッグで設定します。
KEYをセットすると、レポートの「マップのシェイプ」の表示がアメリカの地図に変わります。
※「ヒント」の項目には、複数のデータフィールドを設定することが可能です。例えば「CITY_NAME」と「S_NAME」をぞれぞれドラッグして設定する事ができます。
「マップのシェイプ」の書式を設定する
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③フィールドタブを書式タブに切り替えると書式設定項目が表示されます。
まず最初に「データの色」をクリックします。
デフォルトでは最小値の色が赤色になっているので、これを白色に変更してみます。
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④最小値のプルダウンをクリックするとカラーパレットが表示されるので、白を選択します。
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⑤つぎに「シェイプ」をクリックすると左図のような表示に切り替わります。
マップのところがデフォルトは「米国: 州」になっているので、レポートの地図がアメリカになったことが解ります。
ここで「+マップの追加」をクリックします。
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「ファイルを開く」ウィンドウが表示されるので、属性情報と対になるTopoJSON形式の図形情報ファイルを選んで「開く」ボタンを押します。
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⑥選択したファイルがシェイプのところに表示されるとともに、レポートの地図が指定したものに変わります。
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⑦ズームの設定がデフォルトではすべてオフになっているので、「手動によるズームはオンにしても良いかもしれません。
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⑧レポートの地図は四隅と各辺の真ん中にカーソルを合わせてポイント―が矢印に変わってからをドラッグすることで拡大・縮小することができます。
また「マップのシェープ」のフィールドで設定したデータフィールドは地図でカーソルを合わせると黒地の吹き出しに表示されます。
この時表示される項目名は、「マップのシェープ」のフィールドの「∨」をクリックすると表示されるショートカットメニューの「名前の変更」で変える事ができます。
最後に
「マップのシェイプ」のすべての機能のご説明ができたわけではありませんが、主要な機能についてお伝えできていれば幸いです。
なお前回ご説明しましたArcGIS Maps for Power BIのマップとカスタムマップを重ね合わすことはできないのですが、同じ属性情報のデータを使用するとKEY情報は違っていても両者を連動させることができます。
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上図左は、今回ご説明したカスタムマップでKEY項目を「マップのシェイプ」のフィールドの「場所」に設定しています。
右はArcGIS Maps for Power BIで緯度・経度でプロットされています。
この両者のどちらかの場所かプロットをクリックすると、クリックしたところだけがフォーカスが当たった表示になります。
上図では右の「富士見2丁目」のブロックをクリックしたところで、対応する左の小地域は同じ「富士見2丁目」になります。
次回はs-Stat国勢調査に掲載されている統計情報についてお知らせ致します。
以上、最後までご一読いただきありがとうございました。